今週の「思いつくまま・・」2018年11月5日(月)

地方都市の駅前で、演説が聞えてきました。あとで見たら、原稿を一生懸命読んでいましたが、中身は数十年前と同じに、労働者の諸君と呼びかけるものでした。このような演説に反応したり、あらたな動きになることもなく、選挙をすれば、今を是認する結果になっています。

一旦は、対立政党が小選挙区制や、参議院で圧勝したこともあり、理屈から言えば、政権交代が行われても不思議ではありません。でも、演説に力を入れればいれるほど、響かないのはなぜか、自分の気持ちに聞いてみることにしました。ひとつは、一億総中流時代があったからではないでしょうか。

労働者諸君と呼びかけても、一億総中流を実感した人は自分のことと思いません。全国に散らばる瀟洒な家、ショッピングセンターに多い、幸せな子連れ家族や、リタイアした世代などです。労働者という言葉のイメージが、組合が守り、春闘で賃上げされる正社員であれば、非正規社員は自分のことと思いません。

消費税や、年金、防衛力、憲法等々に関し、今の反対政党が主張していることに共感はしても、手慣れた人たちにより、トコロテンのように、通っていくのを日々見ていると、無意識になってしまうのかも知れません。反対政党には、出来なかったのを目の当たりにしたので余計です。

政権交代をし、そこで起こったいろいろなことが、あきらめにつながってしまうという皮肉なことになったのではと思います。われわれの世代にとっては、最近のことであっても、政権が戻ってからすでに6年。労働者という言葉に反応しない人がますます増えているはずです。

その上、政権党の失策を追求すればするほど、重大案件を事務処理として淡々と進めていく与党から、サボタージュとまで言われ、支持を失うというジレンマに陥っているようです。まるで、悪魔の辞典のようなブラックユーモア。決して、あきらめてはいけないと、自問自答を繰り返しています。

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